スペシャリストを目指せ☆ 診療看護師になる方法とその仕事内容

診療看護師になる方法とその仕事内容

診療看護師は看護だけではなく医学も学んでいることから、一般の看護師よりも仕事の裁量が大きくなります。医師が手書きした手順に基づき、医師の指示を待たずに特定行為(21区分38行為)が行えたり、積極的に相対的医行為が行えたり、患者への検査・処置・説明を行ったりできます。具体的な行為としては、人工呼吸器設定の変更とその離脱、動脈血液採血・橈骨動脈ラインの確保、持続投与中のカテコラミンの調節などがあげられます。

なぜ患者に痛みや症状の変化が生じたのか、原因や対処法も含め医師に報告できるため、より迅速な対応・治療が行えるのも特徴です。医師の仕事を肩代わりする存在として期待されており、医師と看護師の連携をスムーズにする役割でもあります。そのほか、看護師の教育を診療看護師に任せることもあります。

診療看護師になるのに国家資格は必要ありませんが、看護師としての一定のキャリアや試験合格などは求められます。診療看護師になるには、看護実務経験が5年以上あることが条件となり、大学院で2年間NP教育課程を履修しなければなりません。大学院は日本NP教育大学院協議会に認定された大学のみが有効で、全国に7校あります。大学院で単位を取得するとNP認定試験の受験資格が得られ、試験に合格したら国立病院機構に診療看護師として認定されます。資格は数年ごとに更新しなければならないため、常に診療看護師は高度な看護・医学知識を保てるよう学び続ける必要があります。